近年、医療連携が当たり前になる中で、ケアマネージャー歴3年以内の人のほうが、上手に医療職と付き合えていることが多くある。むしろ、ベテランのほうが苦手に感じている現状があるのだ。医療職も介護職もリハビリ職も、すべて同じチームである。ケアマネジメントは、多職種連携を促進する役割があるが、専門職の役割や実践を理解できていないケースも多くみられる。そのような状況で、週に何回、サービスの提供をお願いしますと伝えても、他職種から信頼される可能性は低い。利用者に本当に必要なサービスは何かを理解することからはじめ、この課題にはこのサービスということが明確に検討できるよう、それぞれの職種の仕事を理解しておくことが大切になるだろう。
また、ケアマネージャーがチームの調整役であることは間違いないが、ケースによって、あるいは担当する職種の性格などによって、他職種とのかかわり方が変わってくる。たとえば、医療が中心の利用者であれば、医師に面談して直接指示を仰いだり、担当者会議で意見をもらったりすることも大事だ。
その一方で、生活支援が主であれば、家族の思いにも配慮した訪問介護と意向の詳細を確認したり、共有したりすることが大切になる。このケアマネージャーは信頼できると感じてもらえるように、相手の立場を尊重しながら、適切に支援を組み立てていけるようにすることが大切だ。こうしたことは、最高の介護チームをつくりあげる近道となる。